勤務先(IT系)が原則的にリモートワーク・在宅勤務を開始したのは今年(2020年)の4月からだったように記憶している。段階を見て週に2日〜3日出社するようになりもしたが、再びコロナウィルスの感染が広がることを鑑み、再び「原則在宅」に帰することになった。
いまでは隔週に1度ほどしかオフィスには出社していない状態だ。このような状況はなおしばらく(というのは数ヶ月単位で、ということだが)つづく方針であることが会社からの共有があった。
その対策のため、断続的ではあるが5ヶ月ものあいだ在宅勤務を経験してわかった、メリットとデメリットをメモ代わりに残しておきたい。デメリットに関しては、自分が行っている対処法についてもあわせて紹介する。
同じような境遇にある人に対して、何かの役に立つことがあればこれほど嬉しいことはない。
在宅勤務のメリット
5ヶ月ほど在宅勤務をして感じた主なメリットは次の2つだ。
- 通勤時間がなくなる:QOLの向上
- 単純タスクへの集中力アップ:生産性向上
メリットについて感じるところを次に述べていきたい。
通勤時間がなくなる:QOLの向上
在宅勤務になって感じた、いちばん大きなメリットは「通勤時間がなくなった」ことに尽きる。
個人的に感じる通勤時間消滅の大きなメリット
もともと在宅勤務がはじまる前から、通勤・出社の必要性について疑問に思っていた。片道30分なら1日1時間、片道1時間なら1日2時間もの時間を「労働」でもなければ「余暇」でもない時間に充てるなど正気の沙汰ではない。もちろん、なかには自己啓発本やらビジネス書を読むことで研鑽を積んだり、なかにはノートパソコンを開きながら仕事を行う人もいるかもしれない(セキュリティーの観点から公衆の面前で、業務を行うのは止めるべきだとは思うが……)。しかしそのパフォーマンスは決して高くはないはずだ。それならば止めようというのが「物の理」というものである。
しかし、いままで継続してきたものを止めるというのは、なかなか決断が難しい。感染症拡大前は、通勤・出社を止めるべき確固たる理由はなかったのだから、想定できるデメリットをいくつか挙げれば、在宅勤務・リモートワークの推進が潰えるのが当たり前の話だ。結局は世界的な感染症拡大とパニック、そして「自粛警察」に代表されるあまりスマートとはいえない特有の同調圧力によって、はじめてまともに前向きに在宅勤務が検討されるようになったという恥ずべき事実はいつまでも記憶されてよい。
……皮肉の類はこれくらいにしておこう。在宅勤務に切り替わってからというもの、当然ながら通勤時間という無駄は消滅した。満員電車に耐え、不毛な消耗を迫られ、始業開始前から疲労しているなどという馬鹿げた現象はすっかり消えた。
通勤に充てていた時間は、ある者は仕事の準備に、ある者は家事に、ある者は心身のリフレッシュに使うようになった。いずれにしてもQOL(生活の質)は爆上がりである。わたしもそう感じているし、周囲の人間も口を揃えてQOLは向上したと言っている。
むかしから日本における長過ぎる通勤時間の弊害については繰り返し指摘されていたところなので、これはまあ当たり前といえば当たり前なのかもしれない。
会社側のメリット
会社員個々人のメリットだけではなく、おそらく会社としても社員が通勤しなくても済むことのメリットを享受しているはずだ。単純に社員それぞれのQOLが上がれば、それだけ業務進捗・パフォーマンスが良くなることが期待できる。
さらに通勤手当を支払う必要もなくなる。在宅勤務手当を支払う会社もあるようだが、おそらくほとんどの会社が通勤手当(実費の交通費)よりは在宅勤務手当のほうが「安上がり」なのではないだろうか。
また在宅勤務がメインになれば、これまでのような大きくて充実したオフィスは必要なくなることが予想される。通勤手当、オフィスの賃貸料を圧縮すればかなりのコスト削減につながるはずだ。
単純タスクへの集中力アップ:生産性向上
すでに軽く触れているところではあるが、在宅勤務に切り替わることでタスクに集中することができ、生産性が向上するというのも見逃せない大きなメリットだ。
出社すればさまざまな課題が降りかかってくる。あるいは無駄話の類だ。わたしは(お金につながる)仕事がしたい。にもかかわらず「アレはどうなっている?」「アレは順調か?」「ドレソレは上手くいっているのか?」「進捗はどうか」「件について報告せよ」。たしかにこれもなかなかにストレスフルな事態である。しかしそれに輪をかけてきついのは最近の天候、ニュース、社内の噂話を振られることだ。死ぬほど興味がない。そして、自分のタスクは中断され、再び熱意と集中力を取り戻すのに時間をかける。
在宅勤務になってからというもの、このような無為な時間をかなりの程度捌くことができるようになっている。プロセスが不透明になるだけ、結果とパフォーマンスはより問われることになるだろう。そして、そのほうが好ましい人間も一定程度いるのである。
以上のように、わたしは在宅勤務がはじまる前からも、そうして開始されてからも原則的には在宅勤務の熱烈な支持者である。とはいうものの、もちろん在宅勤務だからこそのデメリットや注意すべき点にも目がいく。個人的に感じているメリットを踏まえたうえで、なお残る課題、そしてその課題に対して行っている対処法について紹介したい。
在宅勤務のデメリットと対処法
在宅勤務のデメリットを細かく挙げればキリがない。しかし結局は次の3点に集約されるだろうという気もしている。
- 体力が落ちる/健康状態の悪化
- 信頼貯金の取り崩しが発生する
- 創発的アイデアの減少
各論点について補足をしていく。いま生じているネガティブな現象を余すことなく記載するのと同時に、それに対してどのような対処を講じているかも記載するので、参考にできるところはぜひ参考にしていただきたい。
体力が落ちる/健康状態の悪化
現代人は運動不足だと指摘される。太古の人類はマンモスを倒したり、猛獣から逃げ回っていたのだから運動不足になる理由はないだろう。全体的には肉体労働が占める割合が減り、代わりにデスクワークが増えた。わたしもまた名もなきデスクワーカーの一員である。
それでも出社が基本だったときには、一定程度歩くことにもなるし、ときどきは一駅分を電車に乗らずにすませることにしていた。1日に平均して1万歩は歩いていたのではないだろうか(スマートホンの万歩計機能によると、そのくらいの数字が叩き出されていたように記憶している)。
しかし在宅勤務が中心となると、1日平均1000歩以下の歩行数まで落ち込んだ。歩いてコンビニに行くことはあっても、それでも3000歩に行くことは稀だ。格段に体を動かす機会が減ったのである。
それでも健康なら問題ないだろう。問題は、運動不足は確実に体力の低下を引き起こすことである。体調に優れないときが増え、ときどきの出社の際にはひどい疲労を感じるようになった。いまでも覚えているのは、2週間ぶりに出社し、勤務を終えたあとに缶ビールを1缶飲んだあと、すぐに酔いが回り、体が非常に重くなったことである。いつもはその程度では酔うことはないのだが、おそらくはかなり疲れていたためと考えられる。ただ出社して、デスクワークをしただけだというのに!
体力低下のための対策
体力低下の対策としては、体を動かすほかない。勤務後に「三密」を避けながら散歩する、2時間に1度程度簡単なストレッチ(5分程度)を行うなど小まめに体を動かすようにしている。いくらデスクワークといっても、誰かと相談を行う、ミーティングに向かう、昼食のために外に出るなど、出社したらそれでも細かく体を動かすことになるが、在宅勤務だとそうはいかない。激しい運動までする必要はないが、意識的に体を動かす機会を自分に与えるようにしよう。
それは自分自身に対する貴重なプレゼントだ。
自重トレーニングためのおすすめ道具
筋トレを行うのもよいだろう。ジムもいいだろうが、まだ営業自粛していることも多い。その場合は、自重トレーニングが基本になる。自重トレーニングをするためには、次の2冊がおすすめだ(両方購入する必要はないと思われる。『プリズナートレーニング』のほうはテンション高めで本格的、かつストイックなので、そのようなものが苦手な方は避けたほうがいい)。
プリズナー・トレーニング 圧倒的な強さを手に入れる究極の自重筋トレ
筋トレの「心の友」として手元に置いておきたいのは、有名な次の本(「筋トレ×自己啓発(?)」という新ジャンルを開拓した本としてもおもしろい)。
超筋トレが最強のソリューションである 筋肉が人生を変える超科学的な理由
自重トレーニングは最悪どんな道具も必要としないが(スクワットなど)、わたしは次の3つのアイテムを購入した。高価なものではないし、筋トレが捗るのでどれもおすすめできる。
- ヨガマット
- 腹筋ローラー
- トレーニングチューブ
ヨガマットはヨガをやる人はもちろん、自重トレーニングを行う人もぜひ準備しておきたい。二の腕、背筋、腹筋、どこを鍛えるにしてもヨガマットは重宝する。直にフローリングで腕を支えたり、横たわるなどすると無駄に関節を痛めることにもなりかねない。ヨガマットは適当なものを選べばいいが、薄っぺらいものを選ぶと効果が感じられにくい。
Reodoeer ヨガマット トレーニングマット エクササイズマット ゴムバンド 収納ケース付 厚さ10mm (ブルー)
腹筋を鍛えたい人なら腹筋ローラーはほしい。安価なものから高価なものまでバライティーに富んでいるが、1000円~2000円程度のもので十分だと思う。これまでほとんど運動していなかった人は、いきなり「正しい」腹筋ローラーを行うのではなく、膝をつけて行うなど負荷を軽くする工夫をして、徐々に負荷を上げていくことをおすすめする(いわゆる「膝コロ」)。膝コロのやり方は次の動画などを参照。
Soomloom アブホイール エクササイズウィル スリムトレーナー 超静音 腹筋ローラー エクササイズローラー 膝を保護するマット付き
トレーニングチューブもなかなかおすすめだ。さまざまな使い方ができて、さまざまな部位を鍛えることができること、また負荷を調整しやすいのも気に入っている。ぜひ使い方を調べてみてほしい。
その他、リモートワークになったからといって食事を疎かにしないこと、栄養バランス、睡眠など健康に影響が大きく出るところは細心の注意を払うようにしたい。
いちばん差し迫って感じているリモートワークによって発生したデメリットと対処法については以上の通り。次は2つ目のデメリットに触れていく。
信頼貯金の取り崩しが発生する
リモートワークに移行して発生したデメリットの2番めは信頼貯金の取り崩しが発生する、というものだ。わたしは気長な特性が強いと思うが、それでもチャットなどで質問をして30分や1時間も返答がないとモヤモヤとしてくる。
また1日何をしているのか見えづらく、サボっているのか、なにか困っているのか、他のタスクに追われているのか判然とせず、やはりこれも手の打ちようがない。
絶対量としてのコミュニケーションが減り、さらに(ZOOMなどオンラインでのビデオ会議システムを使ったとしても)コミュニケーションの質はやはり下がる。チャットなどの文章上のコミュニケーションだと素っ気なく映ることもあり(これは発信側、受信側ともに責任があるように思う)、若干のすれ違いが生じているようにも見えた。
しかし「信頼貯金の切り崩し」は実はまだマシだ。信頼貯金がゼロになるまでに猶予があり、ゼロになるまでに何かしらアクションを取ることができる。
新卒や、新しく中途で入社してきたような「まだ最低限の信頼もお互いに抱けていない」人のほうが圧倒的にやばい。
ただでさえ新卒は放っておくと「暴走」する可能性を秘めている(言い換えればすばらしいポテンシャルがある)。それを部分的に撓め、なだめ、適切な方向に走るように調整し、ケアするのが教育係だったりマネージャーだったりメンターだったりするわけだ。
出社していれば当然、新人が何をしているかはおおよそわかるし、わからなければ気軽に訊いてみればいい。依頼されているタスクについて時間をかけすぎなら、そう言い、目安となる時間を伝えればいい。詰まっているなら手を差し伸べればいい。いまから思うと、あまりにも簡単な話だ。
こんな容易なことが容易ならざるものへと変容するのがリモートワークの恐ろしいところである。特に今年の新卒はこれまで1度として出社していない。新卒も緊張するのはやむを得ない。少なくとも直接に顔をあわせたことがない人に相談を行い、彼らにとってははじめての「社会人としての仕事」をするのだから。
おそらく誰が何をしているのか、どんな意思決定がなされているのかブラックボックスになってしまうことをまずは避けることが優先事項だと思われた。
信頼貯金の減少を防ぐための対処法
異なる目的には、異なる施策をあてがわなければならない。そこで課題を洗い出し、それに対する対処法をぶつけることにした。特に珍しくはない、基本的なことばかりだが敢えて記載する。
メンバーのタスク進捗のブラックボックスを防ぐ……(上記に加え)「日次報告」「相談」を毎日定例で設定
意思決定のブラックボックス化を防ぐ……文書主義の周知徹底
すべて当たり前といえば当たり前だが、十分に対応できていなかったことばかり。どういうことをしてきたか、各点について改めてまとめてみたい。
コミュニケーションに対する心理的なハードルを下げる……「雑談用チャット」の活用/ZOOMの常時接続の推奨/Discordの利用
新卒、入社して1年未満のメンバー、異動したばかりの人など、わたしが所属している最小組織体において信頼貯金の残高はゼロかごくわずかしかなかったことから、信頼を醸成するベースからまず作りあげていく必要があった。まず何があってもコミュニケーションをしよう、コミュニケーションを取るハードルを極端に下げることからはじめるのが上策だと思われた。
そのために、まず何の目的もない、あえていえば「コミュニケーションを取ること」だけを目的とした「チャネル」(チャットルーム)を開設した。
「何を書いてもいい」と事前に周知しても、それでもハードルがあるのか、なかなか投稿が出てこないので、わたしは意識的に「部屋暑いな」「お腹すいた」「今日の夜ご飯は何?」などと益体のないことを積極的につぶやき、そういうノリでも大丈夫な人にも積極的に無意味なチャットを送るように呼びかけるなど地味な動きを取り続けて、ようやく社歴が浅い人たちもテキトーなことをつぶやいてくれるようになり、チャット上での雑談も自然と生まれるようになった。
リモートワークが続きそうな気配が色濃く漂うなかで、会社もZOOMやDiscordなどのインターネットを介するテレコミュニケーションツールを導入されるようになっていき、それぞれのチームで活用されるようになった。
ZOOMやDiscordは基本的には常時接続がいいと考えてはいるが、そうしない人たちも出てくる。常時接続の「強力な推奨」(言い換えれば「半強制」だ)も考えられたが、常時接続は常時接続で、ある特定の施策に直接関係のない人も会話を聞くようになり、端的に「ノイズ」が各人の生産性を下げることにもつながりそうだともいまは感じている。いまは必要なときのみチャットで呼びかけ、確認後にDiscordで口頭で話すなどツールを適宜使い分けている。それが最良の使い分けではないにしても、日々模索し、改善している最中だ。
メンバーのタスク進捗のブラックボックスを防ぐ……「日次報告」「相談」を毎日定例で設定
「報連相」は社会人の基本、とはいってもどこまで報告を求められているのかその粒度が最初はわからないのは当然の話だ。わたしが思うに「報連相が足りない」と嘆く人は、だいたいにおいてどの粒度/どのタイミングでの報連相を求めるか伝えられていない/合意が取れていないことがほとんどだ。なので「相談したいときはいつでも声をかけていい」ことは前提としたうえで、毎日定刻で進捗報告と相談の時間を設定することにした。
こちらが気になっていることは気軽に質問できるし、仕事の期限や進捗についてもそこで確認することができる。ただ最初の1ヶ月は毎日定例で入れていたが、それらの定例時間も含めて、報告がほしいタイミングについて話すことで、適切なタイミングで報連相が上がってくるようになった。定例としての進捗報告の時間は、近々廃止できるかもしれない。
意思決定のブラックボックス化を防ぐ……文書主義の周知徹底
意思決定のブラックボックスの進行がいちばん悩まされた点だ。「自走」「主体的」を取り違えた新卒や2年目が、同じく新卒同士で勝手に話し合い、施策を変更して突き進むとといった例が散見されるようになった。物事をクローズドに進める(たとえばZOOMで個別にやり取りするなど)ことが原因なのは明らかだった。そのため基本的にはZOOMやDiscordでチームメンバーがいるところで話すことを推奨することで事態は一定程度改善した。
それでも施策関係者が不在のときもあり、どうしても情報格差が起こり、ひいては認識の齟齬が起こる。そのためMTGであろうが、軽く口頭で会話したものであろうが、施策に関する決定が行われた場合は、必ずチャットに残すように周知徹底した。メンバーが増えれば増えるほど、文書主義を採用したほうが結果的には時間的なロスが少なくなるのをしみじみと実感している。
以上が、リモートワーク下で浮かび上がってきた課題と対応だ。一定の対策と効果は見られたものの、やはり時に出社したときに、やりやすさを感じるということはまだ最適化する余地はあるのだと思う。対面の場合、声掛けのハードルが下がること、非言語的情報量が増加するのがポイントだと考えているので、なかなかこれ以上向上させるのも難しいと感じているが、探っていくしかない。
創発的アイデアの減少
創発的アイデアの減少というのも一部では課題と感じている人もいるようだし、自分もそのような課題を感じなくはない。だが、真に「創発的なアイデア」というものは、在宅勤務前から果たして存在したのか、存在したとしてそれはみなが出社したからこそ生まれたものなのかという点については疑念がある。
アイデアが生まれる場合は、おおよそ次の3パターンに分類される。
- アイデアを生みだすことが好きな人、そういうオブセッションに駆られている人が、一人で勝手に生み出す
- 何かしら意見や疑問を投げかけられると、アイデアを生んでくれる人がいる
- 発散を目的としたMTGなどで奇跡的に(!)アイデアが生まれる
1の場合は、リモートワークになったからといってそのアイデアが枯れることはない。彼は勝手に考えをアレコレ巡らし、そして興味深いアイデアが生まれたらシェアしてくれる(もっとも、こういうタイプの人は自分が信頼している人には共有することは少なく、そして心を許している人間に対してはとても気前よく共有してくれることが多い)。3の場合は、そんなMTGで使えるアイデアが生まれるならリモートワーク下でもMTGを行うだろうし、それでアイデアが生まれない理由はない。
結局のところ「使えるアイデア」がリモートワークであるという理由で減少するとしたら2のパターンであることがほとんどだ。わたしも自分自身の考えを伝えたり、あるいはアイデアのヘルプを目ぼしい人には意識的に求めて対応している。
もちろん、すぐにアイデアが生まれるわけではない。でもそういうものだ。使えるか使えないかわからないようなアイデアを出し合うこと、「つまらないアイデア」を出すことが許され、あるいはむしろ称揚されるような空気を維持することが、いちばん有用なアイデアが生まれる近道だとわたしは考えている。
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