健康、フィットネス、ダイエットに関して、広く誤解されている考えを正す記事があったので、ご紹介。
いつもの通り、ざくっと訳しているので、間違いなどがあれば、教えて下さい。
さっさと消え失せるべき健康、フィットネスに関する誤解
「運動で健康な体になろう、痩せて体型を維持しよう」――そんなゴールを設定するだけなら簡単だが、そのゴールに至るのは難しい。
達成が難しい理由のひとつとして挙げられるのは、フィットネスとダイエットに関する科学がくり返し結論を変えてきたからだ。
人々が1970年代に、フィットネスについて読んできた情報と、90年代に読んだきた情報とは大きく異なっている。そして、90年代に科学的なコンセンサスが得られたもとになっている情報は、現在の研究者が知っていることよりも不完全なものでしかない。
しかし、これらの古臭い考えはまだ生き残っているし、それに時には、悪い最新のフィットネスについての考え――たったひとつかふたつしか支持していないようなろくでもない考え――は、メディアにおいて事実として繰り返されている。
この記事では「どうすれば健康になれるか」をめぐって広く信じられているいくつかのインチキ話についての、真実を紹介しよう。
【健康にまつわるウソ】その1:脂肪で太る
もし宇宙人を平均的なアメリカのスーパーマーケットに連れてきて、宇宙人を歩きまわさせたら、たぶん宇宙人は「脂肪」というのは、人間の毒か、あるいはヒ素か水銀みたいなものの一種だというだろう。でも脂肪は、私たちの体にはそんな風には作用しない。
どんな栄養物であれ、脂肪を摂りすぎることになる可能性はある。しかし、脂肪は、特にオリーブオイル、アボカド、ナッツのようなヘルシーな種類の脂肪の場合、人間のダイエットにとっては不可欠なものだ。
それらを口にしなければ、単に自分の体が求めているものを摂らないというだけでなく、満腹感を感じることも難しくなる――そうなると、食べ過ぎの可能性を増やしてしまうのだ。
【健康にまつわるウソ】その2:脂肪分ゼロの食べ物はヘルシー
アメリカ人のダイエットへの奮闘のなかで、巨大な脂肪分ゼロの食べ物産業が生まれた。特に、乳製品コーナーではそうだ。
製品の上に掲載される「脂肪分ゼロ」で示唆されてるのは、「これは健康にいい食べ物ですよ」というものだ。しかし、よくよく考えてみれば、脂肪分ゼロの健康に悪いものなどいくらでも挙げられる。ソーダや、キャンディ、それにビールのことを考えてみればわかる。
さらに残念なことに、多くの脂肪分ゼロの商品は、もっと危険な物質が詰めこまれている。すなわち、砂糖だ。「ヘルシーな」ヨーグルトは、この意味ではとりわけ悪いものだ。
実際、低脂肪の日用食料品を口にする人たちは、肥満の傾向がある。
【健康にまつわるウソ】その3:苦しみがなければダメ
「苦しまなければ、何も得られない」というのはトレーニングの世界では、人気のある考えだ。トレーニングの世界では、人気のあるプログラムの基本は、この考えを基礎として作られている。
しかし、現実は、体が悲鳴をあげはじめているのにもかかわらず、長い間トレーニングをすることは、深刻なケガのリスクをもたらす。とはいっても、それは自分を励ますのを止めるべきだということではない。
運動のあとに生じる、多少の痛みは、筋肉が強くなっていく一般的な過程を辿っているサインであることは事実(ついでいにいうと、それは乳酸とは何の関係もない)。
高い負荷をかける運動がもたらすものは潜在的に大きいが、一方、痛みをともなわない適切な運動もまた同じようにきちんと機能する。
【健康にまつわるウソ】その4:一日に水を8杯飲む必要がある
まず大事なことを。水分を十分に保つことは重要だ。
眠れないときや、イライラするとき、疲れているときには、脱水症状が問題になっていることもある。だから、しょっちゅう水を飲もうと思い起こす人たちにとって、水を一定量飲もうとするのは、世界でもっともバカげた考えではないかもしれない。
しかし、ランダル・マンローがXKCDで上手く描写しているように、8杯の水を飲むという行為の裏には、科学的な意味はない。
一般的にいえば、自分の体と天候に気をつければいい話だ。自分が喉が渇いたと思う分だけ、水を飲めばいい。それでだいたい大丈夫だ。
【ダイエットのウソ】その5:運動とは体重を落とすこと
運動は、とても、とても重要だ。
運動はスリムな体型を維持し、筋肉を鍛え、生活を豊かに広げてくれる。しかし、運動には、あまり向いてない課題がある――それは体重を落とすということだ。
運動それ自体では、単純に体重を大きく減らすのに十分なカロリーを燃やすわけではく、その他の要素がとてつもなく重要になる。
体重を落とすのに本当に助けになることは、カロリーを制限することである。医師や栄養管理者はその計画を立てる手助けをしてくれる。
【ダイエットのウソ】その6:運動をはじめるのには遅すぎる歳がある
この世界の文化のなかには、もし若いころに痩せることができなかったのなら、二度と痩せることはできないという考えがある。
しかし、このような考え方はナンセンスだということがわかっている。
このテーマに関する最も優れた研究は、人生の後半にあたっても――たとえ70歳の誕生日を迎えたあとでも――運動をはじめれば、健康の度合いが上がり、運動しないままの友人たちよりも長生きできることを示している。
【ダイエットのウソ】その7:毎日の1杯の赤いワインで長生きできる
2、3の研究において、赤ワインには心臓血管に良い、ちょっとした効果がある物質があると主張する。しかし、そのように主張する研究者でさえ、その場合は、大酒を食らいつつ、しかも赤ワインを冷やす必要があると考えている。さらに、その研究に対しては、そもそもそんなのはまったくデタラメだという優れた研究がある。
さらに注目するべきなのは、習慣的なアルコールの摂取は、睡眠障害、幸福度の減少、そしてガンのリスク増大に相関関係が見られるということだ。アルコールで健康になるということはまず考えられない(ごめんね)。
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